BreakThrough 企業インタビュー

技術力を高めて付加価値を創造する
時代は後から必ず追いつき、求められるものとなる大場機工株式会社

2018.03.20

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外径0.05mm、内径0.02mmの極細・肉薄を実現するステンレスパイプ製造・加工技術は医療業界から厚い信頼を得る

summary

  • ステンレスパイプを極限まで薄く・細く
  • 技術の進化の過程を展示会で披露
  • 付加価値の創造に注力することで差別化

細さを追求していった先の極細・肉薄ステンレスパイプ

「0.05」、「0.02」この2つの数字は大場機工の特長を表現する数字だ。髪の毛1本よりも細い極細・肉薄なステンレスパイプの製造、加工技術を持つメーカーなのだ。先の数字は外径0.05mm、内径0.02mmを表しており、ステンレスという分野においては業界一の加工技術と自信を持っている。

極細・肉薄パイプの利用用途は半導体関連をはじめ、電子機器、筆記具、玩具など多方面で利用されているが、同社が特に力を入れている分野は医療分野だ。同社は代表取締役社長の大場正晴氏が創業前より医療機器メーカーでパイプ製造していたこともあって、同社が医療分野向けのステンレスパイプ提供に注力するのは至極当然とも言える。 注射針が使い回しの時代から使い捨ての時代へと変化した当時、受注増加に対応するための量産化に適した製造工程を素早く作り上げつつも、それだけでは今後の競争に勝つことは難しいという社長の判断から、付加価値の高い製品開発への挑戦をスタートさせた。

用途は見つからずとも毎年新製品を出展する

同社は実際に製品を作って販売するわけではなく、あくまで部品を製造・加工して提供する会社だ。

「とにかく新しい具材を作って多くの方に見ていただく。さまざまな分野の方に見ていただくことで、我々ができるニッチな部分を知っていただく。我々とは全く違った目線で見てもらうことが狙い」

そう語るのは同社管理部部長の佐野尚弘氏。かれこれ30年さまざまな展示会に出展していると、「今年は何が新しいの?」と興味を持って声をかけてくれる来場者が年々増えたという。

完成した極細・肉薄ステンレスパイプも15年前には技術として完成したものだったが、日の目を見たのは3年前、展示会の場で眼科医の目に留まったことからだった。まさに時代のニーズが同社の技術に追いついた瞬間だ。

誰もやろうとしなかったことに取り組んできたという自負

素材の極細・肉薄化市場は今でこそニーズが見えてきたものだが、同社が開発に着手した当時は「何に使えるのか?」という疑問こそあれど、作りあげた先に何があるかどうかすら不透明だった。

医療分野の要求は細いだけでもダメ、肉薄なだけでもダメと非常にシビアだ。手術においてパイプを細くすることで痛みを軽減しつつ、かつ投薬しやすいよう内径は広くという具合にどちらのニーズも満たせなければならない。

同社が技術を追い求めていたからこそ、その要求を満たすものを素早く提供することができたのだ。

これは医療業界にとどまる話ではなく、販路拡大先においても同様だ。ミニ四駆の軽量シャフトといった玩具や筆記具における多機能ペンのタンクにはじまり、防犯カメラの落下防止用異型パイプ、半導体分野におけるセンサー部品など、それぞれの分野におけるニーズを満たせる技術を、すでに有していたこと、展示会でアピールし続けてきたことが、結果として販路拡大の道を拡げていった。

各分野において、時代が求める技術的要求に対応できる技術力は一長一短で築き上げられるものではない。競合他社が量産化で満足してしまった時代に技術を磨き、付加価値を付けることを突き詰め続けてきた功績が今日の同社の道に繋がっているのだ。

同社の技術で可能となったこの細さは、医療分野では手術時に体に極力傷をつけない、残さないためにも重要な意味を持つそうだ。技術を磨いてきたからこそ生まれてくるニーズをすくい上げることができる。今後急速な発展が期待される医療用デバイスや新たな施術用途における手術向け器具など、細さ・薄さを活用できる場は多そうだ。

企業情報

大場機工株式会社

医療関連業界へ長年の納入実績を誇る当社の精密ステンレスパイプは、徹底した品質管理により、高い評価を頂いております。世界一細い「超極細ステンレスパイプ」、「超薄肉パイプ」は一見の価値があります。また、プラスチック光ファイバーを使った内視鏡や光電センサーの他、各種樹脂チューブ加工品も特注対応可能です。

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