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使われない木材を、強固な木質工業材料に蘇らせる「構造用スターウッド」ホクシン株式会社

2018.03.02

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MDFのリーディングカンパニーが生み出した技術力の結晶
高い強度・均質性・加工性を兼ね備える「構造用スターウッド」

学ぶべきポイント

  • “環境への配慮”と”性能”の両方を実現していく発想力
  • 常に新しい可能性を模索する高い柔軟性

「構造用スターウッド」の製造・販売を手掛ける株式会社ホクシン。木材の持つ温かさを暮らしに伝えたいとの思いから、日本で初めてMDF(Medium Density Fiberboard)という木質繊維を原材料とするボードを生み出した。原材料として使用されるのは、未利用木質資源という材料。伐採した木を角材などに加工した後に出る、いわば余った木質資源だ。通常であれば、そのまま捨てられることになりかねない木質資源だが、当時の同社は環境への配慮も考え、木質資源を建材へと蘇らせるMDF「構造用スターウッド」を開発した。

「構造用スターウッド」は環境へ配慮した製品でありながら、高い強度・均質性・加工性を兼ね備えている。主な用途は高い強度を活かせる、住宅などの建設現場。その耐久性からMDFとして初めて大臣認定を取得。国内では特に関心が集まる、耐震性についても信頼できるとして、多くのハウスメーカーから耐力壁として採用されている。このような性能を実現できている秘密は、自然の木が持つ木質繊維の強度を損なわないように取り出す、同社の技術力によるものである。また繊維の方向性も保つことで、どの部分から切断しても断面が美しい仕上がりになるなど、均質性と加工性に優れているのも特徴だ。住宅用の建材として優れているのはそれだけでなく、透湿性と防腐防蟻性能といった点でも注目されている。壁の内側で発生した湿気を、外気に逃がすことに長けているため、カビが発生しづらい。また、「構造用スターウッド」に防腐防蟻処理を施すことで、シロアリに対する強い耐性を発揮する。

このような特徴をふまえ、今では住宅用の建材として多く利用されているが、新たな市場への参入も計画している。というのも、同社のMDFはこれまでも家具・楽器・住宅機器・建材といったように、新たな市場を模索しながら改良を続けてきた経緯がある。常に改良が順風満帆かというと、もちろんそうではない。「構造用スターウッド」についても、試験段階では使用している接着剤が原因でアクシデントが発生したこともある。しかし、そのたびに同社は柔軟な発想力とアイデアで乗り越えてきた。今後は「構造用スターウッド」を、公共事業などの新たな市場で活かすのが目標だ。

最近では、同社の実績が認められ、MDFは国土交通省が定める建築基準法の告示として、新たに含まれることになった。MDFの活躍の場が、この先もますます広がっていくだろう。

  • 昨今、環境への取り組みが企業の重要な課題になっている。そのような現状において、未使用木質資源を利用した「構造用スターウッド」は、多くの企業にとって魅力的な製品と言えるだろう。現状は住宅用の建材がメインだが、新たな市場も見据えている。同社の製品を様々な場面で目にする機会が、今後は増えていきそうだ。

企業情報

ホクシン株式会社

スターウッドは、木質繊維を特殊な接着剤とともに熱圧・成板したMDF(Medium Density Fiberboard)です。未利用木質資源を原料とし、合板やパーティクルボードなどの他の木質材料と比べ。化粧加工のしやすさ・優れた強度・耐久性・抜群の寸法安定性などの特徴を持った木質工業材料です。

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