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凍結防止から200℃加熱まで、連続使用できる耐久性と高寿命が特長の「シリコンラバーヒーター」株式会社スリーハイ

2018.07.31

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シリコンラバーヒーター

学ぶべきポイント

  • 顧客の困りごとをコンサルティングする営業力
  • 顧客独自のニーズを見逃さず技術力で製品化

同社の事業の柱となるシリコンラバーヒーターは、1965年頃、NASAで開発されたシリコンラバーシートを使用した厚さ1.5㎜と薄くて、やわらかい面状発熱体だ。その特長は、大きく3点ある。

① 柔軟性の高さ。金属ヒーターにはないフレキシブルさで自由な設計が可能。どんな形状の被加熱物でも対応できる。

② 凍結防止から200℃加熱まで対応可能。シリコンラバーヒーターは、上下2枚のシリコンゴムシートの間に発熱線を配し、圧縮プレスして製造する。その際、独自データなどを基にワット密度などを算出し、発熱体の配置・設計することで、ユーザーの希望する温度帯を実現する。

③ 連続200℃で使用しても高寿命で、コストパフォーマンスに優れている。そのため、業種業界を問わず用途が広く、多くの産業分野への参入が期待されている。

同社では、中小企業のフットワークを生かし、どんな形状でも1品からのオーダーメイド製作を受注している。その際、カギとなるのが、顧客のニーズをくみ取り、具体的な製品仕様へと落とし込む営業力である。多くの顧客は困りごとを抱えていて、熱での解決策を期待している。同社の営業部員は日本全国の現場に赴き、必要な温度帯を見極めて、本製品のワット密度などを算出。被加熱物の形状から展開図を描き、配線部などの切り欠きも考慮した設計図を製作。温度制御の要となるコントローラーの選択や、取り付け方法、保温システムややけど防止策などのアフターフォローまで、顧客の「熱」に関する困りごとのコンサルティングを一手に担うのだ。

円錐形のホッパータンクでのシリコンラバーヒーター施工例

また、同社では、シリコンラバーヒーターの特性を最大限発揮するために、シビアな温度管理を可能にするコントローラーの開発にも注力している。設定温度と測定温度を2画面で表示するコントローラーや、高度な防塵・防水機能、過昇温防止機能とセンサー異常検出機能の搭載など、高精度はもとより、ユーザーの安全や操作性に寄与する製品が多く、顧客満足度も高い。

当初、シリコンラバーヒーターは工場内配管に利用され、低温時に、内容物の流動性低下を防ぐ目的が大きかった。その後、工場内の様々な形状のタンクやドラム缶などに対応していき、今では、宇宙工学でのロケット組み立てパーツや、身近なところではトイレやコーヒーメーカーなどのヒーターにと、その用途は無限大だ。
最近は特に、融雪や結露防止などが注目されている。たとえば高速道路のETCバーやパラボラアンテナなどでの利用は、雪や霜による感度低下を防ぐ。また、寒冷な地域にとどまらず、昼夜の温度差などで発生する結露防止など、1年を通して利用される。さらに、シリコンラバーヒーターで板材を曲げ、ギターなど楽器を修理するなど、同社の想定を超える利用方法もある。現在の導入実績は、実に約4500社にのぼる。

今後は、そうした導入実績の横展開を進めていくと共に、融雪対策に重点を置きたいと考える。たとえば、信号機はLED化により、不要な熱エネルギーの排出がなくなった。そのため、雪が融けずに視界を遮る弊害が生まれてしまうが、解決策として、シリコンラバーヒーターの設置を呼びかけたいという。
同社のサイトでは、社長を含め社員全員の写真を掲載し、「顔の見えるものづくり」を実践。産官学での連携なども視野に入れ、研究開発に力を入れる。また、「熱の『困った!』はスリーハイ」と広く浸透するよう、認知度アップも目標に据えている。

 

企業情報

株式会社スリーハイ

「モノを思う、人を思う」これが私たちの基本方針です。モノづくりにこだわり、あらゆる場面に応じてお使いいただけるヒーターをお作りしたいと思っています。また、社員とその家族、お客様、仕入先に支えられて私たちは成り立っていますので、その「ありがとう」の間に通じる高循環社会を創りつづけたいと願っています。

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