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2つの技術活用で、コスト削減・生産性アップを実現熊谷精機株式会社

2019.09.10

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2つの技術を使えばこのような高度な加工が可能に

技術・サービス名:冷間鍛造・精密せん断

高度な技術と経験を必要とする「冷間鍛造」と「精密せん断」

「高精度」と「高品質」は、日本のものづくりを象徴するキーワード。このような日本のブランド力を支えているのは、それを実現する高度で超精密な加工技術だ。

長野県で半世紀以上の歴史を持つ熊谷精機株式会社は、「冷間鍛造」と「精密せん断」という2つの高度な加工技術を提供している。常温環境下で金属に圧力を加えながら成形を行う「冷間鍛造」は、高温環境で金属加工を行う「熱間鍛造」に比べ、材料のロスが少なく、できあがりの精度も高くなる加工技術。一方、「精密せん断」(シェービング加工)は、「ダレ」「破断面」という不要な部分が切り口面に発生するのを抑制できる。

いずれの技術も活用のメリットは大きいが、提供するには高い技術力や経験の蓄積が必要となる。そんな両技術を個別に、あるいは複合して提供できるのが同社。通常では難しい形状を実現することはもちろん、工法転換によってコストの抑制につなげることも可能だ。

工法転換によって工程の削減・コスト抑制が可能に

同社が提供する「冷間鍛造」では、順送型のステージ内に専用の工程を設け、板厚6mmまでの減肉・増肉工程を含んだプレス加工が可能になる。この技術を活用して従来の製造工法からプレス加工へ工法転換すれば、2次工程を大幅に削減できる可能性があり、リードタイムの短縮および製品単価の抑制が期待できる。

また、「精密せん断」は、順送・単発いずれのスタイルでも対応が可能で、仕上がりはFB(ファインブランキング)加工に準ずるせん断面を提供。仕上がり品質を一定にすることが非常に困難な技術だが、長年のプレス加工経験により独自の「金型技術」を確立してきた同社では、高頻度のメンテナンスと管理体制を整え、品質維持に努めているという。

※ファインブランキング:高精度な打ち抜きせん断を行う加工法で、μm(1μm=0.001mm)レベルの加工精度を得られる

金属加工が必要なあらゆる分野での応用に期待

現在の受注は、およそ7割が自動車部品関連で、なかでも自動車のシートやドアなど板厚3.2mm以上の製品実績が多数。その他ではノートパソコンや産業機械の分野でも活用が進んでいる。

ただ、この両技術の真の強みは、金属加工が必要なあらゆる分野に応用できること。当然イニシャルコストが生じるため、ロット数が多いほうがメリットを生み出せるなど、押さえるべき導入のポイントはあるが、その点も含めて同社に相談し、既存工法とのコスト比較やイニシャルの償却期間を含めメリットを生み出す提案をしてもらえるという。

今後は自社のスマート工場化を目指すという同社。その工場から、世の中のニーズに応じたより付加価値の高い技術や競争力の高い製品が生み出される日もそう遠くなさそうだ。

取材日:2019年7月1日

 

企業情報

熊谷精機株式会社

金型設計・製造からプレス加工まで一貫対応。また協力企業を通じて熱処理やメッキ等の後処理にも対応できる。独自のプレス技術の応用により、切削部品のプレス加工、二次切削の廃止、複数部品の一体化成形などを提供し、さまざまな分野のコストを削減可能。小規模集団ならではのスピーディーな対応力も強みの一つ。

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