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後継者問題の解消や未来のテクノロジーなどにもつながる「Eye Tracking Core+」SiB株式会社

2019.10.01

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人の視線を見える化する「アイトラッキンググラス」

技術名:「Eye Tracking Core+」

熟練工の技術を見える化し、技能の伝承や教育をサポート

日本の製造現場における後継者不足問題はますます深刻化するばかり。この問題の根本である少子高齢化や人口減少が進むなか、長年培われてきた熟練工の技能をいかに後世に残すかというアプローチの検討も頻繁に行われている。

SiB株式会社が開発した人の視線を見える化する技術「Eye Tracking Core+」は、“何を、何回、どのように、どのくらいの時間をかけて見たのか”といった視線情報を取得できるものだ。眼球運動の生データからビジュアライズされたデータまで取得できるこの技術が搭載されているのは、同社の軽量かつスタイリッシュなウェアラブル製品「アイトラッキンググラス」。仮にこのグラスを製造現場の熟練工がかければ、その視線情報をデータ化し、言葉やマニュアルでは伝えられない職人技もデータとして残せるようになる。さらに、このデータを技能の伝承や教育をアシストするという目的で活用することも可能。また、別のセンサーやシステムと連動させることで、製造現場で起こり得るヒューマンエラーを未然防止する技術などに活用が広がる可能性もある。

日本の顧客を想定した“日本ブランド”のアイトラッキング

「Eye Tracking Core+」の特徴の一つは、日本のニーズに基づき、日本で設計・研究開発された“日本ブランド”の技術である点だ。ソフトウェアの使い勝手やUI、グラスの形状などは日本のユーザーの用途や要望を基に設計。またサポートチームも日本に拠点を置いているため、日本語で時差の問題もなくサポートが受けられる。

開発にあたっては、既存の海外他社製品の技術力との差を縮め、やがては追い越すため、視線追跡技術をはじめとするさまざまな関連技術の専門家や研究パートナー企業などと連携。情報獲得の精度の改善やソフトウェアの性能アップはもちろん、脳波やモーションキャプチャなど、将来性が高い生体センサーとの連動性の向上などにも努めてきた。

日本全国で行われているデモンストレーションで「Eye Tracking Core+」を体験したユーザーからは、「他社と比べてハードウェアもソフトウェアも直感的で使いやすい」「屋外・屋内・暗闇とどの環境にも対応していて便利」など、上々の反応が寄せられているという。

「Eye Tracking Core+」を核とするテクノロジーの発展に期待

すでに一部の製造現場では「Eye Tracking Core+」が導入され、技能伝承や若手の教育を目的とした活用が進んでいる。導入に際しては、まずデモンストレーションを体験してもらってから、実際に同技術を導入したいと検討している現場でのデータ取りを実施。取得したデータを付属のソフトウェアで多角的に分析・数値化・ビジュアライズ化したものを提供し、それを基に導入を検討することができる。

製造現場だけでなく、環境・インフラの研究や新技術の開発、スポーツ科学の研究などでも活用が広がっているほか、大学や研究機関でドライビングシミュレータと連動させて運転者の行動を分析したり、マーケティング業界で消費者の購買行動を分析したりといった分野でも活躍。今後は、視線だけでなく脳波や心拍、モーションキャプチャ、シミュレータなどのあらゆるシステムや生体センサーとの連動を加速させていきたい構えだ。自動運転や自動操船、自動操縦など、近年要望が高まっている分野への応用も期待されるところだ。

取材日:2019年7月1日

 

企業情報

SiB株式会社

最新テクノロジーの研究開発型企業であるSiB株式会社の社名は、「Seeing is Believing」(百聞は一見にしかず)の頭文字を「Sense/Imagination/Beyond」ともかけあわせて誕生。海外製品に対する知見やノウハウと、日本の顧客の要望を掛け合わせて誕生した「Eye Tracking Core+」をはじめ、独自の技術開発や研究、サポート体制を生かし、他社にはないソリューションを提供する。

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