BreakThrough 企業インタビュー

自社にしかできないオンリーワンの樹脂切削の技術を追求する株式会社Jpキュービック

2020.03.26

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2005年設立、製造部門を立ち上げてからはちょうど10年という「株式会社Jpキュービック」が提供するのは、他社には真似できないほど超高精度な樹脂加工の技術です。最高の精度を誇る先端加工機を積極的に導入し、加工理論と機械原理に基づくさまざまな技術要素を数値管理することで超高精度・高難度加工の技術確率と品質保証の絶対値の高さも大きな強み。同社の代表取締役・伊藤雅彦氏に話を伺いました。


超高精度な樹脂加工をマシニングセンタのみで実現

樹脂は金属より軽い半面、熱に弱いという特性があります。そのため金属加工では一般的な、放電加工やワイヤーカット、研磨機などを活用できないのが難点。マシニングセンタによる削りはできても、その後の仕上げ作業には職人が必要になるので、製品の品質にはどうしてもバラつきが生じてしまうという課題がありました。

「当社では、マシニングセンタによる削りだけで、職人による研磨を超える仕上がり精度の樹脂製品を安定的に製造することが可能です。寸法精度は±1/1000mm、鏡面加工の面粗度※は当社最高値でRa0.005μm(1μm=0.001mm)、極薄加工の壁厚は0.014mmを達成。職人が1〜3日がかりで行う磨き作業に関しても自社オリジナルの工法を生み出したことで、職人をはるかに上回るレベルのものを、パートスタッフが5〜10分という非常に短時間で仕上げています。また、従来では不可能であった形状の磨きも可能となりました」

同社の技術を用いれば、金属加工でも高い技術を要する加工を、樹脂で実現することが可能。これまでは成形加工の難しさを理由に金属が用いられていた部品などの樹脂化が可能になるわけです。

「環境対応のための軽量化といった社会の要請を背景に、金属部品を樹脂に代えたいというニーズは高まっていくはずです。私たちにとっては大きなチャンスだと捉えています」
※表面の粗さの数値。小さいほど滑らかであることを示す

まるで芸術作品のような同社の技術で加工された樹脂製品の一例

複数の機械装置の組み合わせで製造技術を開発

同社の技術力の礎となっているのは最先端機器の最適活用。加工対象の性質に応じ、加工する際の環境も考慮しながら機器の使い方や組み合わせを工夫し、検査機器も最新のものを揃えているといいます。

「プラスチックは金属に比べ、圧倒的に加工機の種類が少ないのが現状です。しかしその組み合わせによって、本来機械が持っている能力を2〜5割増しで発揮できるようにするのが、私たち“造るプロ”の役割だと考えています」

そのような工程を経て生み出された製品は、すでに自動車や二輪車、船舶、半導体、医療機器、アミューズメント関連など多様な業種に広がっていると言います。

「高級化粧品のボトルやスマートフォンのケースなど、精度だけでなくデザイン性を求めてお声がけいただくケースも少なくありません。企業の研究機関や大学などから切削実験の依頼が舞い込むこともあります」

オンリーワンの技術を持つ企業同士でさらなる付加価値を

同社が目指すのは「オンリーワンの技術によるナンバーワンの付加価値の提供」。他社でもできるようなオーダーではなく、同社であれば実現可能ではないか、というようなレベルの仕事を求めています。

「過去には、100m走で言うと8秒台を目指せというような常識はずれのオーダーを受けたこともあります。ただ、それをなんとかクリアした時、相手は非常に感動し、私たちも大きな達成感を味わいました。そうした挑戦には心が躍ります」

世界のニッチトップをにらむ同社から、最後に未来のパートナーへ向けたメッセージを頂きました。

「高い技術を持った企業同士が結びつけば、必ずシナジー効果が生まれます。自社の技術にこだわりや熱意のある企業と組むことで、日本にしかできない技術力や日本の凄さを世界にアピールしていきたいですね」


企業情報

株式会社Jpキュービック

代表取締役・伊藤雅彦(いとう・まさひこ)

2005年設立。プラスチック部品の切削加工や量産部品の製造販売などを手掛ける。冶具・検具・各種装置のオーダーメイド製作を得意とし、OA・医療機器・自動車・半導体・アミューズメントなど幅広い業界に製品を提供。

企業情報ページはこちら

取材日:2020年2月6日

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