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防振目的で機械に組み込む「多孔質鋳鉄RASK」
振動を抑えることで生産性の向上が期待できる有限会社スイサク

2018.03.01

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独自技術でゴム並みの振動吸収性能を実現
騒音・振動防止対策の新素材「多孔質鋳鉄RASK(ラスク)」

学ぶべきポイント

  • 独創的な製品を具現化する技術力
  • 設計からコンサルまで対応できる専門性

騒音や振動を防止する設備の設計や施工、コンサルティングなどを行うスイサク。同社では振動・騒音防止対策の一環として、独自技術によって生み出された自社開発素材「多孔質鋳鉄RASK(ラスク)」を提供。ビルの防音対策や、振動を抑制して機械の生産性を高めたい企業の一助となるべく、RASKの普及を進めている。

RASKとは、鋳鉄の細片を素材とした、振動を抑制する効果のある物質。電気エネルギーによる急速加熱や加圧成形などの特殊加工を施すことで、細かく穴が空いた、密度の薄い部分と濃い部分にわかれた「三層多孔質構造」となっているのが特徴だ。たとえば音の波がこのRASKに当たることで、RASK内部で音のエネルギーが熱エネルギーに変換され、振動を吸収。固いが、ゴム並みの振動吸収性能を発揮し、騒音や防音などの面で効果が期待できるという。

RASKは1979年に、先代の社長が大学在学中に開発。コンサートホールの音響材料としての活用からはじまり、現在では自動車製造に関わるメーカーなどへも出荷。金属を加工する機械などに部品として組み込む形で使用されている。ゴムとは違い、固く変形しないという特徴により、機械自体の振動を抑えた状態で作業することができるため、加工スピードや生産精度の向上などが望めるという。

RASKはこれまで、製造業のほか、新幹線やリニアモーターカー、コンサートホールやマンションなどの防音対策など幅広い分野へ導入されてきた。同社では騒音・振動対策のコンサルタントとして、日々のコンサル業務の中で解決策の一案としてRASKを提案している。ただ、自社開発商品ゆえの知名度の低さに加えて独創性の高い製品なため、周知面での苦労は多い。営業先では「金属が本当に振動を吸収するのか」という疑念を抱かれることも少なくない。懇切丁寧な説明と、これまでに蓄積してきたさまざまな事例の紹介などを通して信頼を勝ち取る努力を続けている。

現在は展示会への出展のほか、RASKと一般的な鉄板の違いをゴルフボールの弾み方で実演する動画をフェイスブックページに投稿するなどして認知度の向上を図っているスイサク。同社の櫂谷雄一郎社長は「 “騒音・振動対策の名医” と呼ばれるような会社にしていきたい」と意欲を示す。今後はRASKの普及などにより、騒音・振動対策のエキスパートとして会社の価値を向上させていく構えだ。

防振台として、機械本体の下に敷く活用も可能。RASK使用量を調節し、振動の大きさも調整できる。
  • 振動・騒音防止に効果を発揮するRASKは、音が発生するあらゆる場所が利用の可能性を秘めていると言える。今後、製品の認知度が高まれば、工場やコンサートホールでの使用に留まらず、駅や学校などの公共機関やアミューズメント施設などでの活用も大いに考えられる。ビルの壁面へのRASK設置は建築後でも施工可能なため、既存の建物への導入も広がりそうだ。

企業情報

有限会社スイサク

工場・機械のロスの改善や生産性・速度向上に寄与する振動騒音対策やRASKから派生したアンテナ素子やプロジェクタースクリーン等関連素材商品の製造販売等開発した素材、商材、技術でお困り事を解決する会社です

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