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健康データが取得できるスマートウォッチ開発のノウハウを生かし、介護事業に特化したウェアラブルデバイスを開発株式会社アイオーフィット

2019.04.02

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個人向け最新機種「iWOWNfit i6HRC(アイウォーンフィット アイ6エイチアールシー)」

学ぶべきポイント

  • 活動量や心拍、睡眠データなど各種健康データを取得できるスマートウォッチを開発
  • 展示会出展時に、新たなニーズを発見
  • 介護事業者のニーズに応えるウェアラブルデバイスを開発

ウェアラブルデバイスの開発を行う株式会社アイオーフィットは、2017年に創業した。2015年にApple Watchが登場し、スマートフォンやPCと連動させるスマートウォッチが、社会に浸透してきた時期だ。

同社の開発するウェアラブルデバイスは、腕時計型のスマートウォッチやリストバンドが中心だ。健康増進などに役立てることを目的として、様々な健康データを収集・分析できる機能を持つウェアラブルデバイスのラインナップをそろえている。
収集できる健康データは、おもに、歩数や消費カロリー、歩行距離などの活動量が中心だ。また、トレーニングの負荷を評価するために、心拍センサーを搭載し、心拍数などを測定・記録できる機種もある。さらに、健康管理に重要な睡眠をモニターするために、入眠時間や起床時間、レム睡眠やノンレム睡眠をはかり、深い睡眠や浅い睡眠などをアプリと連動させて判定できる機能を持つ機種もある。

こうした健康増進目的のスマートウォッチは、量販店などで販売する個人向け商品として開発していた。2018年には、商品のPRを兼ねてさまざまな展示会に出展。そのなかで、別のニーズをつかむことができた。

同社の展示会ブースをたずねてきたのは、介護事業者だった。高齢者を預かる施設では、健康管理のため、毎日、体温や血圧を測定し記録する。介護施設はほかにもルーティンワークが多く重労働で、さらには人手不足に直面し、施設で働く介護者はみな、疲弊しているという。そこで、「働く方の負担を軽減したいのだが、ウェアラブルデバイスで体温や血圧の測定・記録ができるものはないだろうか。」というのだ。

こうした課題を受け、同社は、健康データを取得するデバイスを開発してきたノウハウを生かして、介護事業者のニーズである、血圧や体温などのデータを取得するデバイスについて開発に着手した。また、環境温度や、個人向けデバイスでも採用していた体重計とも連携して、体重やBMI、筋肉量や水分、骨成分などのデータまで含めて、利用者ごとに一括管理できるシステムの構築を目指した。

次世代機種「Iofit P1C」。GPS機能を搭載し、操作性を高めた

現在はデバイスにおける技術的な問題はほぼ解決し、2019年、夏にはプロトタイプの試作サンプルを制作する準備を進めている。介護事業者向けに特化したリストバンドは、IOfit H100(アイオーフィット エイチ100)、 IOfit H200としてリリースする予定で、医療機器としての認証申請を並行して進めていく。

また、リストバンドなどで取得したデータを、一括管理するためのシステムもほぼ完成している。Bluetoothゲートウェイを中心に、ウェアラブルデバイスと体重計などの測定機器をPCと連携させる。施設以外からも入出力が必要な事業者には、Amazonやグーグルが提供するクラウドを介するシステムを、施設内だけの利用ならセキュリティ重視のLANネットワークを、どちらでも選べるよう用意する。

さまざまなデバイスを連携させて介護事業者のニーズに沿ったシステムを構築している

本システムが実現できると、介護事業に従事する方の負担はかなり軽減できる。体温や血圧の測定そのものはもちろんだが、体重などを含め一括管理できることで、記録作業の手間も大きく軽減できる。
なにより利用者の健康維持に役立てることができる。血圧や心拍といったバイタルチェックを24時間測定し、その変化を見ることで、病気の前兆にいち早く気付き、早期受診が可能となる。ひいては病気を未然に、あるいは病気の重篤化を防ぐことにもつながる。 さらに、血圧などが基準値を超えると、警告を発して緊急事態を知らせることも可能だ。

同社では現在、介護ニーズに特化したウェアラブルデバイスは、他社からもまだ販売されていないと認識している。一部の介護事業者は、市販されているスマートウォッチを流用しているという情報もある。同社は、法人向け商品として確立できるよう全社を挙げて取り組んでいる。

取材日:2019年3月12日

 

企業情報

株式会社アイオーフィット

IoT技術を駆使して、ヘルスケアー・介護現場で、使用者のバイタルデータをスマートウォッチでアップロードし、24時間使用者の健康状況を確認でき、一括管理を実現することによって、介護・老人・保健施設での人手不足人手不足を解消できるソリューションを提案致します。

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