BreakThrough 企業インタビュー

工程・在庫管理の標準化で、小ロット工場が連携する仕組みの構築を目指すものレボ株式会社

2020.04.14

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これからのものづくり企業には、多品種少量生産への迅速対応が、より強く求められるようになることが予測されます。「ものレボ株式会社」は、そうした要求に応えるソフトやハードの開発を行う生産技術ベンチャー企業。ものづくりの仕組みを同社の製品がいかに変え得るのか、代表取締役の細井雄太氏に話を伺いました。


多品種少量ニーズに対応できる工程・在庫管理ソフト

同じものをどれだけ安く早く作れるかといった大量生産時代が終わり、中小企業にも多様なものを必要な分だけ、安定した品質で、しかもスピーディーに製造することが求められています。

「多品種少量生産では、作業工程も複雑化していきますが、多くの中小企業ではまだホワイトボードや表計算ソフトで工程を管理しています。しかしそれでは計画時の工程抜けなどのミスで、納期が遅れることも起こり得ます。そこで、ミスなく簡単に生産計画を立て、進捗管理が行えるソフト『小ロットスケジューラ』を開発しました」

同ソフトは、最小限の情報入力とシンプルで分かりやすいマウス操作で生産計画を策定でき、画面タッチなどの簡単な操作だけで進捗管理が可能。一般的な生産管理ソフトは、事務スタッフによるバックオフィスでの利用を意識したものが多いなか、同社のソフトは主に中小ものづくり企業の生産現場での使用を意識しているため、操作が簡単かつ明瞭な点が特徴です。

「もう一つ、最適な在庫管理をサポートする『在庫スケジューラ』も開発しました。在庫管理にとどまらず、自動で補充計画も立てられるため、棚卸し作業の改善にも役立ちます」

「小ロットスケジューラ」の画面の一例

導入ハードルをさらに下げるハードウェアも開発

両ソフトともクラウド型アプリケーションであるため、簡単に利用が開始できるのも大きなメリットでしょう。ただ中小製造業には、まだまだIT端末に不慣れな作業員も少なくありません。

「そのような企業向けに、現場スタッフが普段どおり行動するだけで、進捗状況をデジタル管理できる『いきなりIoT』も提供しています。同製品を作業工程ごとに設置し、その前に作業指示書を吊るしておけば、その情報がリンクしてあるソフトに共有される仕組みです。現場スタッフからすると、従来と変わらない作業指示書の移動を行うだけで、今どの工程にあるかといった情報が自動で共有されることになるわけです」

ニーズと生産能力をマッチングし、製造業の全体最適を

同社の製品は、すでに自動車関連、電気部品の基板実装関連、工作機械の部品関連、航空機の部品関連、農業用機械関連などの多くの製造現場で活用されています。ただ、同社の狙いは個別企業の業務改善だけにとどまりません。

「これからの製造業には、多様化するニーズに、より柔軟に対応することが求められます。今でも受注を仲間の町工場に回すことは珍しくありませんが、こうした連携をより円滑にするとともに、品質やコストなどに差がない形で行えるよう、スケジューラシリーズによるリアルタイムデータを高次元に活用することで、各町工場の余剰生産能力と製造ニーズの高品質なマッチングを可能にするプラットフォームの構築を考えています」

「もの」づくりの仕組みに「レボ」リューションを起こす、という理念から社名をとった同社が考えているのは、生産技術の高度な標準化による製造業の全体最適。そのためにも同社の製品を使った実証実験に協力してくれるパートナーを求めています。

「日本の多種多様な町工場を活かして次世代のものづくりのあり方を構築し、世界に発信したいという志に共鳴していただける企業からのお声がけをお待ちしています」


企業情報

ものレボ株式会社

代表取締役・細井雄太(ほそい・ゆうた)

2016年創業。小ロット製造業の生産現場をITによって標準化し、サプライチェーンプラットフォームの構築を目指す生産技術ベンチャー企業。工程管理に特化した「小ロットスケジューラ」、在庫管理に特化した「在庫スケジューラ」、リアルタイムで進捗管理ができる「いきなりIoT」の開発・販売を行う。

企業情報ページはこちら

取材日:2020年2月17日

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