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縮尺が分からない! 図面測定の問題を解決する自動縮尺デジタルスケールケイ・エイチ工業株式会社

2020.03.05

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ミスなく高い精度の寸法測定が簡単にできる

製品名=「Speed scale」

時間の短縮やミスの低減につながり、業務効率化を促進

「Speed scale」は、縮尺がわからない紙の図面上で、数値表記がない部分の寸法を瞬時に計算できる自動縮尺デジタルスケールだ。数値表記のある箇所の数値を入力した後、その実寸を同スケールのノギス部分で測るだけで縮尺率を自動計算できる。この縮尺率を一度登録すれば、あとは寸法が不明だった箇所の実寸を測るだけで、その実際の長さや対角の長さなども一発で計算される仕組みだ。

100分の1や200分の1など決まった縮尺にしか使えないという三角スケールの課題を解決しただけでなく、手作業による計算に比べ、時間短縮やミスの低下が期待できる。また、地図上の距離を測るマップメジャーに比べると、高い寸法精度を得ることが可能で、あらかじめ縮尺率を入力しておく必要もない。

開発元のケイ・エイチ工業株式会社は、デジタルノギスを改良したこの自動縮尺計算機能で特許を取得。製品として提供することで、各社の業務効率化をサポートしている。

建設業界や製造業界を中心に幅広い分野で伸びる実績

現状、同製品を導入する企業は建設業や製造業などに多く、積算や材料の発注、顧客とともに図面を検討しながらの打ち合わせなど、寸法の情報が必要とされるさまざまな場面で活用されている。そのほか、自動車業界のデザイン会社やダンボール製造業、ガラス加工業、機械加工業、制御盤製造業、シート加工業、電子基盤製造業など、これまでに同製品を導入した業種は実に多様。同社には、「会議の進行がスムーズになった」「顧客との打ち合わせでは欠かせない」「計算するストレスが少なくなった」「計算ミスにともなう誤発注が軽減した」など、ユーザーからの多くの喜びの声が届けられているという。

将来的にはスマホやPCとの接続も

同製品は、まず大阪産業技術総合研究所と試作機を共同開発し、その後堺市内にあるイカワ電子工業株式会社との共同開発で製品化された。開発にあたって最も苦心した製品の小型化においては、中国の企業とも連携。2年を超える開発期間に築かれた多くの組織や企業とのパートナーシップが、新価値創造の礎となった。

同製品の機能は現在、機器の液晶画面に数値を表示する形で完結しているが、同社は今後、Bluetoothを搭載してスマートフォンやPCと連携できるような商品展開も見据えている。実現すれば、さらに多くの課題解決につながるだろう。

開発のきっかけは自社課題の解決という同製品が、今後生産性向上や高効率化といった社会課題の解決に与えるインパクトは、決して小さくなさそうだ。

取材日:2019年12月23日

 

企業情報

ケイ・エイチ工業株式会社

1997年創業。本社は大阪府堺市。化学、医薬品などのプラントの設備支援を手がけ、配管、製缶、機械のメンテナンスのほか、機械装置や研究開発用機器の製作などを行う。プラントの新設や増設、移設の際に設備を最適化して予算を最小化する「コンパクトエンジニアリング」も展開。

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