BREAKTHROUGH成功事例

キーワードは世の中から火災をなくす。PRしにくい製品を展示会でアピール成功株式会社フジヤマ

2017.03.27

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人と環境にやさしい製品を開発する“環境未来型製品開発メーカー”である株式会社フジヤマ。その代表取締役である藤井泰太郎氏に話を伺った。

環境と防災の未来を見据える製品開発メーカー

もともとは自動車関連の事業を展開していたという藤井氏。その事業を展開しながらも、同時に新たなビジネスを模索し始めた時期に、彼が取り組みたいと直感したのが“環境”であったのだという。

「自分自身が一生懸命作ってきた自動車ではありますが、やはり有機系燃料を使用することで大気汚染の一因となるのを否めない部分もあります。そこで、私は自然環境を守る仕事にこれからの人生を費やそうと決めました。僕が決めた新しい方向へ社員の皆さんについてきていただくのは容易ではないと思っていました。それで、私が先にやるしかない! と始めたのです」。

新しい人生を”環境”にフォーカスすることを決意した藤井氏。彼が開発した製品は多岐にわたるが、どれも自然環境と人、その両方に配慮されているのが印象的だ。

お米を脱穀した後に残る"籾殻"と、セラミック系ボンドを組み合わせた断熱材である「田からボード」はその代表例。新潟という米どころを拠点とする会社ならではの、斬新な発想だ。もちろん籾殻は天然素材であり、使用後は自然に還すことができる。そして農産廃棄物の再利用という側面でもまたアースコンシャスな製品だ。

この「田からボード」が優れているのは、環境負荷の低さだけではない。独自のセラミック処理により、高い耐熱性が発揮されている。手のひら上で素材が通気することを確認後、表面から燃焼力約1000℃のバーナーで燃焼実験をしたところ、燃え上がることはなく裏面は人が触れても熱さをまったく感じないほどの温度に保たれるので火災にも強い。

ただ単にエコロジカルなのではなく、しっかりと実利のある“やさしさ”に裏打ちされた、まさに“未来型”の断熱材として誇れる製品だと藤井氏は胸を張る。

防災の世界に革新をもたらす製品群

もう1つ、より火災予防の視点が強化されているのが不燃耐火皮膜材「スーパーFX3200」シリーズ。金属・布・紙・樹脂など様々な素材に液体で耐火コーティングを施せるという、画期的な製品だ。

「私どもでは三菱重工のロケット発射場基準で約3000度の高温で実験していますが、3度燃焼しても鉄板に塗ったコーティングは剥がれず、効果を持続しました。通常の火災では1000度も耐えられれば十分に活躍が期待できます」

人々の生活を取り巻く建材や布製品、建て具などに塗布することで、火災を起こさない、あるいは万が一起きた場合も燃え広がらせない”火災予防”への効果に、藤井氏は絶対の自信を見せる。

また株式会社フジヤマは、国土交通大臣の認可を受けたアスベストの封じ込め固化剤にも取り組んできた企業でもあるが、藤井氏はこの不燃耐火皮膜材はアスベストの代わりにもなり得る製品だという。

「弊社の不燃耐火皮膜材はごくごく薄くしか塗る必要がないのに、高温に耐えるのです。これはアスベストの代わりにも優になり得る。現在は主にロックウールなどの建材がアスベストの代わりとして施工されていますが、弊社が開発した不燃高温断熱耐火被覆材を導入すればもっとずっと簡単です。吹きつけたり、刷毛で塗るだけで効果を発揮します」

さらに藤井氏の構想は建築の分野にとどまらない。魅力は、その用途があくまで幅広い点だ。防火の観点では、藤井氏は現在は"燃えるもの"が”燃えやすい場所”に使われていることに警鐘を鳴らす。

「例えば従来、灯油などを入れるポリタンクは"燃えやすい"素材がそのまま利用されてきました。これらは、いざ火災となればいとも簡単に燃え上がり有毒ガスを発生します。また昨今では、小型車のガソリンタンクが軽量化を求めるため鉄からポリエチレンに変わったため、一方で火災を起こす危険を伴うことを招いてしまいました。そのため自動車産業の世界でも完璧な耐熱コーティングの開発が不可欠になっています。私たちの技術を活用していただくことで、これらのものをより安全に使っていただけると考えています」

さらにはジェットエンジンなど、高度に耐熱性や耐久性が求められる場面での使用など、藤井氏の展望は広がるばかりだ。ユニークな技術と大きなヴィジョンを持つ藤井氏の言葉は力強い。

新価値創造展では注目を集めた自社製品

「私は技術者で、売るほうはあんまりうまくないから」と少し照れながら話してくれた藤井氏。火災で失われる命がなくなることを何より願う彼は、この志を実現するためにはより多くの人の理解や販売力、そしてプロモーションが必要になると考えている。

しかし問題は製品をどう世の中に広めるか、またPRするかだ。人びとに役立つからといって、すぐに商品が売れるわけではない。そんななか、目をつけたのが新価値創造展だ。「新たな価値」に興味を持つ、多くの感度の高い人々の目に製品を触れさせることのできる場である新価値創造展で、自らの製品をPRすべく藤井氏は出展を決めたのだ。ただ、展示会に出展したからといって来場者から自社製品に注目を集めることはできるのか…そんな思いを胸に秘め展示会に臨んだ藤井氏だったがフジヤマブースは思いの外、注目を集めた。

「ブースに展示していた防炎・防火用製品を多くの人が注目してくれ、しかも製品を扱いたいという代理店と契約に至ったんですよ。これには驚きました!」

PRが難しい防炎・防火用の製品が注目を集めたこと、また、各方面で製品に対する関心も多かったことに驚いた藤井氏は、新価値創造展に出展してほんとうによかったと筆者に語ってくれた。 今後も多くの人々に、同社の環境未来型製品を提案していくために新価値創造展への出展を続けていこうと藤井氏は考えている。


藤井泰太郎 代表取締役

企業情報

株式会社フジヤマ

私どもは環境を基に、現代からその時代が求める、未来に至る製品開発メーカーとして、日本から世界の国々に、地域に密着している企業と消費者の方々の要望と、必要に応じた経済効果に貢献する事を事業の根幹として、スタッフ一同日夜邁進致しております。

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