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現場が求める工場の効率化!画像処理+ロボット制御で3Dピッキングが可能に株式会社アイキューブテクノロジ

2018.08.09

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既存の画像処理にロボット制御を組み合わせることで、低価格で高付加価値・高品質のシステムを構築

学ぶべきポイント

  • 産学連携で合理的に開発を進めることができる
  • 既存のシステムと低価格ロボットの使用でリーズナブルなシステムに

工場での生産工程の自動化システムにおいて、切望されているのが3Dピッキングだ。そこで同社が開発したのが、画像処理を基礎技術とし、ロボット制御と組合せた自動化システムだ。カメラ2台で立体画像を作り、その画像からモノを認識する。カメラは既存のシステムを使用することでコストを削減。三次元物体認識は中京大学工学部機械システム工学科の橋本学教授と連携して研究を進めている。

現在のFA業界の主流は平積みピッキング。ベルトコンベアーなど、平坦な場所に部品が重ならずに置いてあり、それをピックアップするものだ。
ところがピッキングの部品は多新種・少量が多く、パーツフィーダーはそれぞれ専用のものが不可欠で、その都度付け替える手間、時間、保管場所も必要となってしまう。これらの煩雑な作業を解消する方法の一つが3Dピッキングだ。

同社の3Dピッキングシステムは、例えば、箱の中に入っているさまざまな部品を、人間の目と同様に立体視して空間座標を求めて掴むことができるというもの。パーツフィーダーは各部品に対し専用の物が必要になり、部品が大きくなるとパーツフィーダーも大きくなる欠点がある。3Dピッキングであれば部品の情報を入れ替えるだけで対応が可能。パーツフィーダーの付け替えも、作業の段取り替えも不要だ。

代表取締役社長の成田英智氏は「形、色、向きなど、人間は簡単に区別することができる。その作業をロボットが行うのは非常に難しいが、工場自動化の最終目的は少人化。そのニーズに応えるために開発している」と語る。

アルゴリズムを担うのは、橋本教授だ。独自で開発した3次元物体認識技術「ベクトルペアマッチング」は、認識のために有効なごく少数の特徴点のみを認識に用いている。利点は大きく分けて3点ある。
まずは高速性だ。特徴点を独自判断で演算し抽出するため、データ量が低減。よって高速性を得ることが可能となる。
次に高精度と認識の信頼性である。事前に有効な特徴点だけを抽出するので、誤認識の危険性が低く認識の信頼性が向上する。
最後に小型・低コストが挙げられる。演算量の低減は、演算コスト減となり、小型化と低価格化を実現する。

日本は超高齢・少子化で、製造の現場でも労働人員の確保に追われているなか、生産効率や品質管理の向上は日々厳しく求められる。自動化のニーズは高まる一方だが、中小企業が購入可能な安価なシステムは見当たらないのが現状だ。

同社はFAロボット研究の権威である橋本教授とタッグを組み、ユーザーの要望にきめ細やかに対応し、低価格で専門家ではなくても管理・運行ができるシステム開発を目指している。今後とも画像処理とロボットの組み合わせで、自動化に貢献し、医療の分野にも進出したいという。

実はこの分野(3Dピッキング)は、どのアルゴリズムが主流になるかは流動的で、各社がしのぎを削っている状態となっている。同社のシステムが、どのように日本の製造現場を替えていくか、注目していきたい。

取材日:2018年7月5日

 

企業情報

株式会社アイキューブテクノロジ

当社は、現在製造業が抱える労働人口減少、生産効率向上などの問題解決にお役に立てる、自動化システムのインテグレータです。当社が提案する自動化システムは、画像処理技術+ロボット+アプリケーションソフトを応用して、お客様仕様にカスタマイズできることが強みです。

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