PICK UP

世界のものづくり現場で続々と採用。画期的な金型内ガス排気システムECOVENT株式会社

2018.03.19

SHARE
  • facebook
  • twitter

射出成形金型等の金型内のガスを効率よく排気。製品品質を向上させ、メンテナンスコストを大幅低減する金型内ガス排気システム「ECOVENT(エコベント)」

学ぶべきポイント

  • 社内の改善ニーズを製品に昇華した企画開発力
  • 世界市場を見据えた販売展開

プラスチックの射出成形工程においては、樹脂を金型内に充填するにつれ、型内の気体が高圧化する。樹脂材料が漏出しないよう、一般的にはこのガスを0.02mm程度のごく細い溝でガス抜きする。しかし排気効率が悪く、圧縮され高温となったガスにより成形品が焦げる「ガス焼け」や、金型内にガスが残り樹脂材料が十分に充填されない「ショートショット」、成形品の形状不良など、不良品の多発が製造現場における大きな問題となっていた。こうした問題を解決すべく開発された排気装置が、ECOVENTである。

ECOVENTは、充填される樹脂の圧力でスライダーが動作する自動開閉のシャッター機構を備える。そして排気溝を大幅に拡大し、樹脂材料の漏出を抑えながら排気効率を100~110倍にすることに成功。上記のような不良品の発生率を劇的に改善させた。元々は自社内の金型メンテナンスや製品歩留り改善のために開発したものだが、周囲でも同様の問題を抱えている企業が多かったため、これを紹介。すると非常に好評だったため、特許を取得し市場投入に踏み切った。特許を取得した国は、日本はもとより欧米諸国や中国、韓国など7カ国に上る。

以降、ECOVENTは国内はもとより、アメリカ、カナダ、EU、中国、韓国、タイ、シンガポール、マレーシア、台湾など世界各国の自動車、家電、通信機器、電気部品、雑貨などのプラスチック関連のさまざまな業種で採用されてきた。その中には、各業界のトップ企業も名を連ねる。ECOVENT導入によって、例えば従来は8時間ごとに必要だった金型のメンテナンスが1週間ごとで済むようになったというメンテナンスサイクルの延長、8%だった良品率が100%になったという大幅な製品歩留りの向上など、劇的といえる効果事例が続出。「もはやECOVENTがないと製品を製造できない」といった声まで寄せられているという。

次なる製品化に向けた動きもある。一つは、新製品「ECOEJECT(エコイジェクト)」の開発。これは、従来複数パーツの成形に加えて組み立てが必要だった物を一体成形するもので、すでに開発が完了し市場投入の計画に入っているという。そしてもう一つが、アルミダイキャスト用ECOVENTの開発だ。こちらはその名のとおりアルミダイキャスト製造のためのECOVENTで、「プラスチックだけでなくぜひアルミダイキャストでも」という強いニーズに応えて開発に踏み切ったもの。いずれ市場投入されれば、ものづくりの現場にまた革命的な効果をもたらすことは想像に難くない。

  • 電子制御や吸引等、大型かつ複数の装置を必要としないシンプルな構造を特徴とするECOVENTは、2013年に開催された第5回 内閣総理大臣表彰「ものづくり日本大賞」において優秀賞を受賞した。市場投入後もさまざまなニーズに対応するため、新たな技術の開発など苦労を重ね、さらなる高性能化やコストダウンといったバージョンアップやラインナップ増を何度となく繰り返してきたという。新製品開発によってさらに市場の拡大が見込まれるなど、今後の展開がますます楽しみな製品である。

企業情報

ECOVENT株式会社

従来にない金型内の排気を実現した「ECOVENT」の開発・設計・製作・販売及びエンジニアリングを行います。周辺特許を含め、世界各国で特許を取得しており、海外のメーカー様にも沢山使われています。

企業情報ページはこちら

SNSでシェアしよう

関連記事