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水産養殖や水耕栽培に効果ある「環境改善システム」ウォーターナビ株式会社

2017.08.16

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学ぶべきポイント

  • 構造のシンプル化による高安定性と低価格化
  • 自社技術を環境改善へ転換することで企業価値創造

池やダムなど広域にも対応できるファインバブル生成装置「アクアトランスファー」。

ウォーターナビ株式会社が基幹サービスとして提供する「アクアトランスファー」は、水と空気を高速で減圧混合することでファインバブルを生成するエジャクター方式の装置。このファインバブルとは、マイナスの電位を帯び収縮作用を持つ、直径100マイクロメートル以下の微細な気泡のこと。

その基礎技術の開発は意外な視点からスタートしている。同社は、ファインバブル消滅時の放出エネルギーが、汚れなど付着物資の剥離に役立つと、その洗浄効果に着眼。あわせて体内血流改善や植物の成長促進といった生理活性効果に期待して研究開発を進めていた。

約7年前から摂南大学理工学部の八木研究室と連携し、2015年、製品化に成功。組み合わせるポンプの能力と空気量の調節により、水中での気泡の発生量や直径のコントロールを可能にした。

開発技術の実用化

代表取締役の山口誠氏は、「ファインバブル発生ノズルとポンプを組み合わせたシンプルな構造、故障の少なさ、そして低価格」と「アクアトランスファ-」の魅力について語る。価格については、機種により幅はあるものの1製品あたり約20万円から200万円と、他社に比べ数分の一に抑えている。

同装置は、現在では主に水産養殖や、水耕栽培といった農業に取り入れられている。天然ハモの畜養に関しては、同装置で微細な気泡を生みだし長時間水槽の水中に残留させることにより、溶存酸素濃度の維持を図り、ハモの酸欠死を防いでいる。またファインバブルにより水中に存在する微生物類が活性化し、効率的に有機物を分解するため、魚の成育環境が改善され、ハモの斃死を防止できると水産会社から好評だ。

今夏には、ノズルとポンプをパッケージにしたシステムのユニット化を図り商品化する予定。「池・ダムなど閉鎖性水域の環境改善装置としても活用したい」と期待をこめている。

  • “水”を中心とした環境改善に取り組むという企業姿勢は一貫しているだけに、
    技術開発から製品化へストレートに結びついているところがウォーターナビ社の強み。
  • ファインバブルによる水質改善以外にも、
    マイクロバブルによる洗浄効果を活用した協業に様々なアイデアが生まれる可能性がある。

企業情報

ウォーターナビ株式会社

当社は、平成23年9月設立の水処理を中心とした環境事業に取り組む会社です。豊富な経験と幅広いネットワークを活用し、さまざまな水処理のご要望にお答えします。自社開発したファインバブルシステムは、水産養殖、野菜や花卉の水耕栽培を始め、食品加工排水などの難分解性有機物を含んだ排水処理に最適です。

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