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X線検査で皮付きトウモロコシの選別作業を自動化旭川計量機株式会社

2020.03.19

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トウモコロコシの先端部の実のつまり具合をX線で判定

製品名=トウモロコシ先端不稔X線検査装置

トウモロコシ選別作業の人員削減と時間短縮に成功

通常皮で覆われたまま出荷されるトウモロコシの先端に実が詰まっているかどうかは、これまで人間の手の感覚によって確認されていた。しかし、この方法だと選別精度にばらつきが出るほか、作業効率も悪いなど多くの課題があった。旭川計量機株式会社が開発した「トウモロコシ先端不稔X線検査装置」は、この作業を自動化することで大幅な精度の向上、業務の効率化に貢献し得る装置だ。

不良のトウモロコシを出荷させてしまう確率が大幅に減少するため、信頼アップにつながり、ブランドの向上にも期待ができる。また、トウモロコシの収穫時期は他の野菜の収穫時期とも重なる繁忙期のため、業界全体で人手不足の問題は深刻。この装置を活用すれば、必要人員を半減できる可能性もある。現在は、X線で判明した密度から推定した「推定重量」を測ることができるようになったほか、じゃがいもや大根など他の野菜の空洞検査も可能となり、よりいっそう農業界全体のソリューションとしての価値を高めている。

重量と先端不稔の同時選別が可能に

同装置は、X線を皮付きのトウモロコシに照射することで、その透過度から先端部の実の詰まり具合を確かめることができる。X線異物検査装置の研究開発を行っていた同社が、「その技術を青果物に応用できないか」という相談を受けたことがきっかけとなり、その後北海道総合研究機構中央農業試験所やホクレン農業協同組合連合会農業施設課などの協力で性能調査試験を実施。検査精度を向上させた上で販売開始に至った。

重量選別の際は、同装置の後に重量チェッカーを置くことでさらなる精度の向上が期待できるという。

トウモロコシ以外の野菜への活用に期待

これまでには北海道十勝管内の農協と、富山県の農業生産法人に導入されている。先端不稔品の流通が減ったことで店頭での売れ残りが減少し、結果的に出荷時の販売単価が上がったという事例もあるほか、「従来7人で担当していた業務を4人でできた」「残業が減った」「人件費の削減につながった」「他の作物でも使用できるので、年間を通じて利用できるのがいい」など多くの喜びの声が寄せられているという。

このオンリーワン製品の強みを活かし、今後はさらに多くの農業関係者たちが抱える課題の解決に貢献したいという同社。人手不足が暗い影を落とす日本の農業の未来にとって、同社が果たす役割は決して小さくないだろう。

取材日:2020年1月15日

 

企業情報

旭川計量機株式会社

1955年に北海道旭川市で旭川度量衡器株式会社として設立。以来60年以上にわたり、一貫して顧客ニーズに沿った計量計測機の設計・製作・販売・修理・保守・点検などを行う。主な取引先は食品加工・製造分野、農産・水産分野、産業工業分野など。

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