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超音波による微粒子等の分散プロセスを見える化三井電気精機株式会社

2020.09.24

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研究用や生産用など、使用用途によって容量の異なる3種類をラインナップ

製品名=超音波ホモジナイザー「UXシリーズ」

課題だったプロセスの可視化を実現

超音波ホモジナイザーは、超音波の力で液中の微粒子等の凝集物を分散・粉砕して均一化する分散機で、主に生産や研究における分散工程の最終段階に使用されている。機械式のホモジナイザーに比べ、異物等の混入を意味するコンタミネーションのリスクが少ないことも特徴の一つ。ただ一般的な超音波ホモジナイザーは、どのような条件下で使用すると良好な結果が得られるのかといった点が曖昧で、再現性に課題があった。

この課題を解決したのが、三井電気精機株式会社の超音波ホモジナイザー「UXシリーズ」だ。同シリーズは、稼働中の周波数や出力、振幅、電源電圧などの各種データをリアルタイムで可視化。プロセスを完全に再現できるようになるため、生産現場などでは品質の安定化が期待でき、研究機関などでは同一条件下の実験などが可能になる。

コンタミネーションリスクを低減するFGM'sチップを独自開発

同シリーズの強みは、プロセスの見える化だけではない。超音波ホモジナイザーのパワーは出力よりも振幅に影響されるが、同社は低出力でも振幅を大きく確保できるような振動子内部の構造を研究開発。他社製品に比べて分散効率の高い装置を実現した。

また、分散機の宿命とも言える先端部分のチップの摩耗によるコンタミネーションを最小化するため、摩耗に強いセラミック系素材によるFGM’sチップ(特許取得)を独自開発。これにより、これまでは参入が困難だった医療や医薬品への道も開けてきた。

研究、生産と用途によって異なるニーズに対応するため、少量、中容量、大容量の3種類をラインナップ。いずれもサンプルの処理はもちろん、チューニングや超音波分散処理の最適化もボタン操作一つで行えるなど、操作性の高さも際立っている。
※ Functionally Graded Materialsの略。日本語では傾斜機能材料と訳され、素材同士の相反する特性を両立させるために組成された材料の総称

効果が評価され、すでに累計3000台超を販売

同シリーズは、近年注目されるナノカーボンやセラミックの生産ラインをはじめ、幅広い業界における多種多様な素材の分散、乳化、洗浄などの目的で導入が進んでいる。これまでに累計3000台超を販売。導入先からは「不良が大幅に減り、品質が安定した」「塗工に入る前の必須のプロセスになった」などの声が寄せられている。今後はアジアを中心とする新興国市場への展開に力を入れていきたい考えだ。

導入に際しては、同社が導入目的や使用用途についての詳細をヒアリングした上でデモ機を貸し出し、その使用感にユーザーが納得してから本格導入というステップを用意。まずはこのデモ機を活用し、自社との新価値創造の可能性を探ってみてはいかがだろうか。

取材日:2020年8月3日

 

企業情報

三井電気精機株式会社

1967年創業。サイリスタによる小型電圧調整器、遠心器用直流電動機、船舶用ポンプなどの製造販売を経て、1973年に高速電動機や自動制御機の高周波モーターを応用し、高速撹拌機を製造。やがて粒子をつくる技術が進歩し、新たな撹拌・分散装置のニーズも重なったことから超音波ホモジナイザーを手がける。

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