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難加工材でも、コスト削減や省時間化を実現。自動車の燃費向上や軽量化のカギとなる「冷間圧造によるアルミパーツ」オーアイテック株式会社

2018.11.29

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冷間圧造による様々なアルミパーツ

学ぶべきポイント

  • 独自の金型設計技術を生かし、他社にない挑戦を続けるく
  • アルミや銅など難加工材を扱う実績で、変化するニーズに対応する

2007年に創業したオーアイテック株式会社の強みは、高度な冷間圧造技術だ。
冷間圧造とは、金属を常温のまま塑性加工を施すこと。「フォーマー」と呼ばれる1つの機械の中で、複数段階の金型加工を自動で行ない、成型する。

一般にフォーマーでは、加工段数が多いほど複雑な成型が可能になる。だが一方で、加工段数の少ないフォーマーを用いるほうが、コストも所要時間も削減できる。そこで同社では、通常7段フォーマーを用いる複雑な成型加工を、5段や6段のフォーマーで完成させる取り組みに注力している。

加工段数を減らすためには、フォーマーに装着する金型の高度な設計技術が必要だ。加えて、フォーマーは、およそ1秒に1つの製品を作り出すスピード感のある機械だが、10万個、20万個といった大量の連続生産を行うと、金型の摩耗なども起こってくる。同社は、独自の金型設計技術を武器に、微妙な調整に関するノウハウも蓄積してきた。

大量生産の過程では、小さな調整ミスが多くの欠陥品を生み出しかねない。そのため、より安全確実な方法がとられることが多い。しかし、同社はあえて、2段で行う加工を1段に、3段の加工を2段に集約するなど、自由な発想で金型の設計を見直し、挑戦的な工夫を実行してきた。こうした経験を重ねて、今では、他社が容易にまねのできないコスト削減を実現した。クライアントには、条件が整えば加工段数を減らすVA提案を行って、大変喜ばれている。

また、冷間圧造のなかでも、同社のアルミ素材に対する加工技術は、非常に高い評価を得ている。金属加工の大半を占める鉄と比べて、アルミは柔軟で扱いづらいという面がある。そのうえ、アルミの中にも、粘りやもろさのあるもの、加工途中にバリが多く出るもの、しわが付きやすいものなど、さまざまな性質のものがある。
同社では、アルミという品種全体の扱い量、アルミが持つさまざまな性質の種類数、同じ金型を調整しながらアルミパーツを大量生産する経験も、他社より多くの実績を持つと自負している。

アルミパーツは、自動車業界にとって軽量化対策のカギを握る重要なアイテムだ。燃費向上、ひいては環境性能の向上につながるため、自動車関連メーカーの要求は、どんどん高レベルで精密になっていく。同社はこうした要求に応え続けて、信頼関係を築いてきた。その努力が実り、2年後、3年後に予定されているモデルチェンジに向けて、さまざまなアルミパーツの受注がすでに計画されているという。

ハイブリット車や電気自動車に使われる電装部品

現在、同社の納品先の約7割は、自動車分野だ。だが今後は、産業機械や建設関係など新たな分野への展開も模索している。

2018年1月には、増産体制を強化するため、それまで大阪で3拠点に分かれていた工場を、和歌山県紀の川市に移転し集約した。以前は次の工程に移行する際、別の工場への運搬が必要だったが、こうした時間ロスをなくし、効率的に増産できるようになった。
また、敷地面積が増えたことで、工場内の配置に余裕ができ、安全性の向上も期待できるようになった。さらに、より複雑な加工を行うための、段数の多いフォーマーの増設も視野に入れている。

今後は自動車の電動化への対応が、大きな課題と考えている。同社ではこれまでにハイブリット車や電気自動車に使われる銅の端子をはじめ、電装部品を扱った実績があるが、より一層、実績と知見を積み重ねていくという。
アルミや銅など難加工材の冷間圧造に挑戦し続け、これからも、多様なニーズに応えていくことを目標としている。

取材日:2018年10月18日

 

企業情報

オーアイテック株式会社

弊社は創業程なくして、革新的な製造技術と着想豊かな設計開発力を武器に、自動車・家電・電子機器など様々な分野でお客様の信頼を頂けるようになりました。今後も、独自のアイデアを凝らした高度な金型設計技術と、冷間圧造技術に基づいた開発力で、高精度且つ納得いただけるコストを提供し「最高の製品」をお届けします。

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