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異業種分野へ進出のきっかけとなった「新価値創造展」。新しい業界のお客様とさらなる接点を株式会社タナック

成功事例

2018.12.25

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2016年に設立された岐阜県・各務原市にあるテクノロジーセンター

シリコーン・エラストマー・ウレタン等の柔らかな素材に特化した株式会社タナック(本社:岐阜市)。豊富な知識と高度な配合・加工技術で、医療業界を主軸に近年ではロボットや美容業界に至るまでその領域を広げている。手掛ける製品としては、医療用シミュレーター、医療機器パーツ、美容ヘルスケアグッズなど多種多様だ。
医療用シミュレーターに関しては、大学や研究機関との共同開発から得た形状や硬度等のエビデンスを基にご要望の仕様に合わせてカスタム対応が可能。模擬臓器・皮膚・血管等は人体に限りなく近い構造・質感が要求されるが、同社はお客様の納得の行くまで試作を重ね、実物に近い触感を追求することで高い評価を得ている。
またロボットアームカバーは、元々は手足に障害がある方をサポートするための医療パーツから派生したもの。独自に配合された素材で低硬度でありながら強度のあるカバーとなっている。1000%以上の伸張性のある素材で、今まで掴めなかった製品も掴むことができ、ロボット本体への負担を最大限まで減少できるようだ。そして美容ヘルスケアグッズについては、大手メーカーへのOEM生産がメインであったが、2016年頃から自社製品開発も進めているという。

医療分野を中心に多岐に渡る同社にとって、製品をお客様に実際に触れて、体験していだける場となるのが展示会だ。新価値創造展には昨年から出展いただているが、予想を超える反響があったようだ。同社テクノロジーセンターにて営業開発部部長の棚橋 一将氏に詳しいお話をお聞きした。

医療用シミュレーターである肝臓の臓器モデル。大きさ・形状・触感ともにリアルに再現
ロボットアームカバー。クリスタルゲルを使用することで駆動がよりスムーズに

新価値創造展に出展したきっかけは
公的機関の方から新価値創造展をご紹介いただきました。当社は医療分野に特化して約8年が経過し、医療シミュレーターの業界では成果が出てきておりました。成果が出たことで、そろそろ新しい分野のお客様に対して「当社の柔らかい素材がどこまでニーズがあるのか」その可能性を試してみたい時期でもあったのです。そこで異業種分野の皆様が集まる新価値創造展に出展するなら良いタイミングだと判断し、前回出展させていただきました。

出展したことでビジネスにどのような成果や変化がありましたか
ロボットや美容業界をはじめ、今まで接点の無かった業界の方と接点を持つことができ、実際に売上げとしても成果を出すことができました。そして大手メーカーのお客様からも引き合いをいただき、ロボットという新分野へ進出する大きな自信になりました。当社の素材がロボット業界に必要とされていると強く感じることができ、その後の営業活動にも繋がっております。新価値創造展に出展したことは、当社とは接点のなかった新しい分野のお客様との取引にもつながり、展示会としては大成功だったと思います。このような展示会に出展することが、当社にとっての今後の大きな糧になってゆくのだと強く感じています。

新しい分野のお客様と直接お話することで“気づき”などはありましたか
異業種の分野のお客様の場合、商習慣などにも違いがありました。またお客様と直接お話をすると「こんなところにも当社の素材のニーズがあるんだ」という気づきや、異業種分野のお客様から「こんなふうに使うことができるのでは」といった貴重なアドバイスもいただき、それが後々、当社のノウハウなっていくのだと感じました。

展示会ではどのような点を工夫しましたか
通常では成形しにくい柔らかな素材の製品が多いため、その特異性を感じてもらうことが第一であると考えています。まず臓器モデル等を触っていただき、その柔らかさや感触を実感していただくことが「つかみ」になるかと。そこから「この素材面白いね!」という声をお客様からいただき、接点が生まれることで会話も弾んでいきます。
その他にも光る素材を展示して目立たせたり、展示ブースのキャッチフレーズを伝わりやすくすることで来場者の目に留まるよう心掛けました。そういった点が集客につながったのだと思います。

来場者の方と実際にビジネスにつながった例は
前回(2017年)の新価値創造展では、臓器モデルとロボットアームカバーをご覧になった大手メーカー様より、当社の素材についてご質問をいただき、当社として作成できる仕様(柔らかさ・強度・サイズ)等をお伝えしました。そこで新たな接点が生まれて現在、試作品に向けて打合せを重ねています。
また新価値創造展での成功事例より、ロボットアームカバーの営業を増やすことができました。異業種分野へと進出できたことが当社にとっての弾みとなり2018年9月には初めてロボットの展示会にも出展を決めました。

今後はどのような展開を考えていますか
医療業界では、動物実験の廃止の動きが進み、ますます医療用シミュレーターが必要になってくると思われます。当社が今まで培った知見とデータを基にさらに多くの医療機器メーカーの皆様をサポートできればと考えております。 またロボット業界には参入したばかりですが、産業用ロボットのチャック部分や人と暮らすロボットの表皮など、柔らかくて強度のある素材の必要性を強く感じております。これから少しでも多くのロボット開発者の方に当社の素材を広めていけたらと思っています。
当社は現在、医療分野のお客様との取引が中心ですが、柔らかい素材を必要とされる業界がまだたくさんあると思いますので、新しい業界にチャレンジしていければと。そのために2018年も新価値創造展に出展いたします。昨年は異業種の皆様との取引につながり大変良い機会に恵まれましたので、今年も新しい業界のお客様とさらに接点を持つことができれば幸いです。

取材日:2018年10月19日

企業情報

株式会社タナック

柔軟ゲル素材に特化したメーカーです。シリコーン・エラストマー・ウレタン等に関する豊富な知識と高度な配合・加工技術があり、医療・ヘルスケア・航空宇宙・ロボット等の先端的な分野で活用されています。ISO13485取得、クリーンルーム完備の医療専門工場での医療機器パーツのOEMも対応しております。

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