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圧縮ばねや引張ばねなど24タイプをラインアップする
「ナスパックシリーズ 1万2000種」有限会社 中里スプリング製作所

2018.03.01

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汎用性の高い商品ラインアップでニーズに対応。オリジナル規格ばね「ナスパックシリーズ 1万2000種」

学ぶべきポイント

  • 当日即納を可能にしている技術力
  • 周囲の反対にも揺るがない信念

家庭用品や事務用品、医療機器などさまざまな分野で生活に密着している「ばね」。このばねの試作・設計・製造までをトータルサポートするのが、ばね専門メーカーの中里スプリング製作所だ。同社では、独自に規格化したばね「ナスパックシリーズ 1万2000種」を展開。すでに寸法、設計は終了しており、2018年中には1万2000種のオリジナルの規格ばねを即納できる体制が整う見通しだ。また、こうした取り組みと並行して、スクラップ材で制作する“ばねアート”「ワイヤーアート ばね鋼房」も展開。企業理念である「遊・機・質」を体現した遊び心にあふれる取り組みを行っている。

「ナスパックシリーズ 1万2000種」は、圧縮ばねや引張ばね、リングタイプやねじりタイプなどさまざまな形状をラインアップする。長年にわたりばねを受注してきた経験から、すぐに対応できるように、過去にニーズが多かった汎用性の高いばねを独自に規格化しているのが特徴で、午後3時までに受注したばねは当日中に出荷できるのが強みだ。オリジナルの規格ばねを揃えることは専門メーカーとして企業のブランド価値を高める狙いもあり、同社の中里良一社長は「受注してから作るのは下請けだが、注文を受ける前に製品を用意しておくのはメーカー」と語る。

独自規格ばねを開発するきっかけは、約30年以上前、農機具に使用するばねが壊れたクライアントから依頼を受け、急きょ代替品を製造したときに着想した。「緊急用に長いサイズの、汎用性のある規格ばねを作れば売れるのではと考えた」と中里社長。当時は業界内でも、ばねを規格化するという前例はなく、反対する声は多かったが、中里社長は「反対されるものは売れる」と逆に確信を深めた。以来、1985年の販売当初の209種からスタートし、徐々に1500種、6820種とラインアップを拡充。今後は2023年頃までに30タイプ、1万8000種のラインアップを目標とし、全国のすべての市にばねを納品するビジョンを描いている。

また、「ナスパックシリーズ」と並行して、2000年からはスクラップ材を活用した「ワイヤーアート」も販売。ワイヤーを加工し、アルファベットや数字、知恵の輪やキーホルダー、さらに昆虫やロボットなどを表現した1点モノの巨大アートなど、数種類を展開する。同社が実施する独自の社内表彰制度で選ばれた社員が、社内リソースを自由に使える権利を得て製作するケースも多く、製作物は好きな価格を設定できるなどユニークな取り組みとなっており、店舗のディスプレイなどお客さまのイメージに合わせたオリジナルアートを制作している。

スクラップ材を活用した「ワイヤーアート ばね鋼房」
  • 1万2000種という膨大なラインアップの“即納”を可能にしているのは、在庫切れの製品があった場合でも迅速に製造できる技術力だ。中里社長が「在庫を持つことが社員の腕を鈍らせる」と語るように、同社では各ばねの形状に合わせて最適な技術を持った社員が対応するという方法を採用しており、そうした柔軟な社内体制が長年にわたる即納システムを支えている。少数精鋭な町工場ならではの強みと言えるだろう。

企業情報

有限会社 中里スプリング製作所

・オリジナル規格ばね 【ナスパックシリーズ 12,000種】即納可能
・1本から製作可能な試作ばね
・【ワイヤーアートシリーズ】

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