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創業以来培ってきた加工技術をイノベーション。
切削加工“技術”と“アート”を融合する「METAL SPICE」川並鉄工株式会社

2017.11.22

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金属の塊から全面総削り出しで作る立体オブジェ。第8回切削加工ドリームコンテスト金型・造型部門では、作品「八ヶ岳樹氷」が銀賞受賞。(サイズ:2000ミリ×4000ミリ)

学ぶべきポイント

  • 最先端技術を積極的に取り入れ、表現力を武器に金属加工をさらなる高みへ
  • 自社技術力に新たな魅力をプラスし、異分野への進出を図る成長力

門型五面加工機や立型・横型マシニングセンタを用いた中物から大物機械部品の精密な切削加工を得意とし、創業100年を超える川並鉄工。同社が長年、部品加工で培ってきた切削加工技術と3DCAD/CAMやCGといった先端技術を駆使し、金属加工の新たな価値を探求すべく切削加工技術とアートを融合させ、造形デザインプロジェクト「METAL SPICE(メタル スパイス)」に力を入れている。

その中で同社は、金属パネルに画像を表現する「KOKUHAN(刻鈑)」、厚さ1ミリのアルミ製パズルピース型アートパネル「PUZZDECO(パズデコ)」、デザインパネルを多層にした「LYE(レイ)」など常に新しい表現手法を開発している。

特に、大物機械部品の精密な立体構造を切削する高い技術をあえて二次元に落とし込み、表現力を高めた金属パネル「KOKUHAN(刻鈑)」は、わずか1ミリの厚さの金属パネルでありながら、精緻な切削面により三次元的に見えることが大きな特徴のアートパネルだ。

1枚のパネルモジュールで、最小100×200cm、最大188cm×400cmまでのサイズが製作可能で、そのモジュールを複数組み合わせることで、さらに大きなパネルを製作することができる。
サイズの大きなパネルは、寺院の障壁やホテルのパーティールーム、レストランなどで、ウォールパネルや障壁画として使える。

新たなアートであると同時に、アルミを素材とする金属パネルであるため耐久性や堅牢性も高く、内装材だけでなく外装材としても使用可能だ。

「KOKUHAN(刻鈑)」の製作に使用される3次元切削加工技術は、従来の金属レリーフとは立体感を出すメカニズムが異なるまったく新しい表現方法であり、モチーフの画像がまるでホログラムのように立体的に浮かび上がる同社独自の技術。2013年に国内で特許を取得し、2016年にはアメリカ合衆国においても特許を取得している。

「KOKUHAN(刻鈑)」はデジタルデータであれば写真やイラストを用いた製作が可能であり、金属加工でありながら意匠性の幅が広い。
2012年の京都センチュリーホテルのメインダイニングの障壁画や2015年の鎌倉にて竣工された商業ビル「M’s Ark 鎌倉」の外壁などは、建築デザイナーからのオーダーによって制作された。今後は建材としてだけなく、プロカメラマンの写真を刻鈑として新たな作品にするといった展開も睨んでいる。

  • 高い技術力によって金属加工に“アート”という新たな一面を付加し、芸術的な製品を創りあげた同社の「METAL SPICE」プロジェクトは、現在、大手建築メーカーや建築デザイナーとの新たな表現開発に取り組んでいる。ホテルやビルのエントランスなどでも私たちを楽しませてくれるのはそれほど遠い未来ではないだろう。さらにモジュールのダウンサイジング化が進めば、一般住宅用建材としての可能性が高まり、日常生活の中でも取り入れられる日が来るかもしれない。

企業情報

川並鉄工株式会社

金属加工技術とデザインを融合させた固有の表現方法でアルミ板表面に3Dの奥行きのある風合いの立体画像を表現出来る。日本・米国の特許も取得している。イラストレーターで描かれた図柄もCNC機で切削ドローイングして表現ができる。いずれも壁面の装飾として抜群の表現力を持ち照明の効果の下感動的な空間演出が可能。

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