BreakThrough 企業インタビュー

大手が参入しないニッチな市場で中小企業が見せる存在感株式会社横引シャッター

2017.03.15

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横引き式シャッターの導入事例

  • 一般的な上下式シャッターに比べ、多くの利点を持つ横引き式シャッターを展開する中小企業の挑戦。

動きの良い横引き式シャッターを自社開発

株式会社横引シャッターは1986年に、株式会社中央シャッターを母体として設立された。1970年創業の中央シャッターはシャッターの製造も行っていたが、主な業務は他社製品の修理とメンテナンスだった。一般的なシャッターは上下に開閉するものだが、その構造を横にして左右に開閉する横引き式シャッターは大手メーカーからも販売されていた。しかし下部に設けられたタイヤ可動部にゴミや砂がたまりやすく、すぐに動きが悪くなることが多かった。中央シャッターは横引き式シャッターのメンテナンスを行う中で、タイヤ稼動部を上部に設置することで従来品の課題を克服した横引き式シャッターを開発(特許取得)。その製造販売を担う会社として設立されたのが横引シャッターであった。

横引き式シャッターはカーテンと同じように、左右に開閉できるシャッターであり、上下式シャッターに比べ、いくつかのメリットを持つ。上下式では1枚のシャッター幅が7~8メートルに決められているので、横に長くする場合は途中に柱を立てて、つないでやる必要がある。一方、横引き式シャッターは最大で約50メートルの長さまで一枚で設置することができる。また曲面を描くような構造にできるのも上下式にはない特長で、天井にシャッターボックスを置く必要もない。

曲面にも対応できる

多くの注文にフルオーダーで応え、技術力を向上させる

横引シャッターでは大手ゼネコン、他社メーカー、工務店や一般施主向けに製品を提供している。ショッピングモールの店舗や駅売店などで横引き式シャッターを見る機会が多いはずだ。また自動車メーカーや発電所、造幣局などへの導入実績も多い。注文に応じて、フルオーダーで設計するのが基本で、デザイン面でも様々なカスタマイズに対応してきたという。

最近はインターネットを通じて同社を知り、一般から直接問い合わせが来ることも増えてきた。代表取締役の市川慎次郎氏は「自宅に横引き式シャッターを設置したいというお客様からは、こちらがびっくりするような要求をいただくことがあります。皆さんのこだわりがすごいのです」という。そうした要求に応えていくことで、同社の開発力・技術力も向上し、製品ラインアップも広がっていった。全ての製品が電動での開閉に対応しているが、手動の場合でも「おばあちゃんが無理なく開け閉めできること」を基準にしている。納品前には職人の手によって最終調整が行われるという。

駅売店の導入事例

津波に負けない防災シャッターを目指す

市川氏は「正面からぶつかれば、中小企業が大手企業に勝てるはずがありません。でも中小が得意とするフィールドなら、負けない戦いはできると思います」と自信を見せる。国内のシャッター市場はほとんどが上下式で、横引き式の市場は200分の1程度という。大手メーカーが新たに参入するほどではないニッチな市場で、横引シャッターは大きな存在感を示すことに成功している。これからも大手ができない分野に挑戦し、そこでの優位性を高めていく方針という。「横引き式をやっている中小メーカーは他にもありますが、当社は防犯に強いことをアピールしています。そこをさらに進めて、防災型シャッターの開発に取り組んでいるところです」

東日本大震災では津波によって多くの命が失われた。建物の構造は無事でも窓からの侵入によって、大きな被害を生んだ。「シャッターによって津波の侵入を食い止めることができるなら、生存空間を守ることができるはず。目標は津波に負けないシャッターです」

代表取締役 市川慎次郎氏

企業情報

株式会社横引シャッター

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