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災害の経験から生まれた
緊急時対策の「超小型簡易トイレセット」。株式会社エムアンドティー

2017.08.23

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学ぶべきポイント

  • アイデアの源は地元にある
  • 日常の危機意識に目を向ける
  • 社の基本「安心・安全」の厳守

同社が開発し販売中の「セーフティートイレ ナノ」は、災害時や緊急時用の超小型簡易トイレセット。1回分を1パック包装にすることにより、小分けせず清潔で便利に使える。地震など災害時による断水時、ドライブ中の渋滞・アウトドアでの緊急時、介護の現場での排泄問題などを解消するために考案された。

排便袋、高分子抗菌ポリマー凝固剤、口止めバンド、持ち帰り用レジ袋をセットとし、災害時の帰宅困難時でもポケットやカバンに入るようコンパクト化を追究した。ポケットティッシュ半分の大きさ(35グラム)で、小分けせず衛生的に使えることが特長。10年間の保存も可能である。

開発のきっかけは、1995年の阪神大震災発生時にトイレが不足し、道路の側溝をトイレ代わりにする光景に、代表取締役の山口隆司氏が衝撃を受けたことにある。研究開発過程では、緊急時の排泄グッズについて購買意欲をどう掻き立てるかに加え、薬剤のブレンド効果と誤飲時の安全性とのバランス確保といった課題に直面した。前者についてはサイズ面での改良を進めて抵抗感の払拭に努めた。また大腸菌や黄色ブドウ状球菌といった抗菌性凝固剤の実験や公的機関試験を重ねて、製品を完成に導いた。現在は、ネットでの通信販売などを通し、首都圏中心の個人購入の他、企業の備蓄用としても引き合いがあるという。

『もっと楽しく』の意から社名をとり会社を設立したのが約3年前。現在は地元大阪の中小企業や職人らと協力し、防災関連以外でも意見や知恵を出し合い、日用雑貨や生活関連用品をはじめアイデアを具現化している。その一方、袋自体に香りをつけ、生活臭の消臭機能を持たせたポリ袋の開発など、本製品自体の改良にも余念がない。

  • アイデアにあふれた商品づくりを特徴とする同社だが、特に上記の「セイフティートイレ ナノ」のように防災関連に特徴的な商品が多く存在する。それだけに、生活密着型商品への技術展開が可能だろう。
  • 基幹技術を持つ企業とのコラボレーションで、よりアイデアにあふれた製品開発の可能性を感じる。

企業情報

株式会社エムアンドティー

いつもの暮らしをちょっと便利に!日用品から災害対策品まで豊富なアイデアを具現化します!東日本大震災を機に、簡易トイレや水が流れない場所でも使用できる高吸水性樹脂需要が高まるなか、「大量生産では難しい消費者の細かな要望に応える商品開発」を目標に同社を設立しました。防災関連商品の開発、販売のほか、生活に役立つ日用雑貨製品を豊富なアイデアを具現化し、熱い仲間と真剣なモノづくりを進めるとともに、皆さまに喜んでいただけるようご要望に応えていきます。

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