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「防炎」を世の中のスタンダードに!「防炎」「不燃」で、ダンボールに新たな用途を見出し、市場を開拓フジダン株式会社

2018.08.07

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防炎合板に代わる防炎厚紙の展示用パネル。(公財)日本防炎協会認定製品

学ぶべきポイント

  • 製品の弱点を技術で克服。新たな用途を開発
  • 防炎ダンボールで培った技術を、他の分野にも応用

ダンボールの弱点と言えば、水に弱いことと燃えやすいことだ。前者については、すでに防滴性に優れた強化ダンボール(ハイプルエース)があるが、反面、燃えやすい性質を克服しきれないことで、採用を断念する場面も少なくなかった。そんな弱点を解決しようと、2013年ごろからフジダン株式会社が取り組んでいるのが「防炎ダンボール」の開発。防炎剤のメーカーと協力し、素材の性質にあった薬剤や塗布技術などを研究することで、燃えにくいダンボールを開発し、2017年の8月には、(公財)日本防炎協会の審査を経て、「防炎製品」として認可を受けている。同時に、「防炎厚紙」の開発にも取り組み、こちらは、ビジネスショーなどの展示会ブースの間仕切りとして使われる防炎合板に替わる製品として普及を目指している。現在は大手展示会業者の協力のもと実地テストをしている段階だ。
防炎製品を名乗るには、バーナーの炎を2分間当てて離した後、製品に燃え移った炎が10秒以内に鎮火しなければならない。この基準をクリアしようと試行錯誤をした結果、同社では、ロボットを使って防炎剤を均一に塗布することで、効果を上げることに成功した。すでに、企業や大学の研究室などから引き合いがきている。災害時の避難所となる体育館などでプライバシーが守れる「防災用間仕切り」としても商品化されているという。

防炎剤を塗布するロボット

現在、防炎対策への意識は、住宅などの特定の分野に限定されている。しかし、不特定多数の人々が集まる展示会やイベント、店舗など、万が一火災が発生したことを想定すると、防炎性が重要な条件となる場面はその他にも数多くある。今後は新たな必須機能として、「防炎性」が様々な業界で注目を集めていく可能性が高いという。また、今後の消防法の規制強化によって、ダンボール什器やオブジェなど、ダンボール資材にも防炎性が義務付けられてくる可能性も大いに見込まれる。

防炎ダンボールの開発にいち早く取り組んできた同社だが、今後は、防炎ダンボールの必要性と可能性を広めるためのパートナーを求めたいという。具体的には、強化ダンボールの用途開発をする同業者などに、自社で開発した防炎技術を提供することで、防炎ダンボール市場を育成、活性化し、市場で求められる物量の確保を目指したいとの考えだ。

防炎ダンボールや防炎厚紙製造でのノウハウを活かし、同社では、布、金属、木材、発泡スチロールなどへの防炎加工も行っている。防炎剤の成分は、シリカ、ケイ酸ナトリウムなどの一般的なものだが、塗布する素材によって、5種類の防炎薬剤・防炎水性塗料を使い分け、塗布量も調整する。塗布する前には必ずテストを実施し、成分の配合量や塗布量を調節している。それにより、塗布したことがわからないほど、もとの質感、風合いを損なわずに防炎加工できる点が特長だ。

ダンボールの不燃認定は、まだ世の中に存在しない。世界初の不燃ダンボールの認定が得られれば、建築資材として新たな用途が広がる可能性が大いに期待できるという。

【動画】防炎ダンポールの加熱実験

取材日:2018年6月30日

企業情報

フジダン株式会社

弊社では他社に先駆けて強化防炎ダンボール「防災認定・紙製パテーション」を新たに開発し、日本防炎協会の認定を受け、新たな防炎段ボールマーケットの市場開発を目指しております。強化ダンボールのみならず、防炎加工等、このような物を防炎加工したい等、防炎に関する様々なニーズにお応えします。

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