BreakThrough 成功事例

紙の設計図から正確な実寸が出せる「一発!早出しクン」
新価値創造展をきっかけに様々な業界が注目 ケイ・エイチ工業株式会社

2018.04.10

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同社設備グループの松本氏は『一発!早出しクン』を他のサービスや大きな受注に繋げる営業ツールとしても使えると話す


建設やモノづくりにおいて、設計図面は命ともいえるものだ。すべての図面がCADデータで共有できていれば問題ないが、現実はそうもいかず紙でしか残っていないケースも多い。現場では紙の図面を見て、測って作業をするにもかかわらず、得てしてその図面はコピーやFAXなどの過程を経て、縮尺が狂ってしまうことも多い。また、見積もり時の図面など、すべての寸法が書かれていないものも多く、現場では定規と電卓を使って実寸を出すという非常に手間のかかる作業を切り離せずにいる。
製造や施工における技術が飛躍的に向上している現代においても、「縮尺が不明で実寸がわからない」「計算作業でのミスで発注ミスが発生してしまった」といった声がなくなることはない。裏を返すと、実寸を出す工程そのものが作業効率化の妨げになっている。
ケイ・エイチ工業株式会社が開発した自動縮尺デジタルスケール『一発!早出しクン』は、縮尺不明の図面であっても、既にわかっている1点の数値のみを入力するだけで残りすべての寸法を自動計算してくれる“一発縮尺表示”が売り。実寸を正確に出すという悩みを抱える多くの企業に解決策を提示した画期的な製品となっている。
新価値創造展出展を機に受注数が良好な伸びを示したという同社の松本大地氏に話を伺った。


■実は困っている業界が多かった
新価値創造展に出展してみて発見はありましたか
まずは、新価値創造展が総合展であることが『一発!早出しクン』に適していたところです。同製品はもともと建設業ではなくて、製造業をターゲットにしていたんです。我々はプラントメンテナンスを行っていまして、そのプラント設備の図面が、かなり古いものになる。もちろんCADデータもない。それを作り直してくれという依頼がよくあるのですが、そんな図面では見積もりだけでかなり時間がかかってしまっていました。我々のような思いをしている人も多いのではないかというところで、製造業相手に売り出しを始めたんです。
ただ、新価値創造展のような幅広い業種の来場者が集まる総合展に出させていただくことで、製造業だけでなく建設業界であったり、防水工事業、あとはデザイン会社さんまで興味を持っていただけるということがわかってきました。

新価値創造展の魅力とは一体どんなところでしょうか
我々は大阪の企業ですが、東京開催である新価値創造展の来場者数が大阪の展示会の比にならない数でして、地方展示会とは違い、初対面となる方も多いというところにメリットを感じて、これまで4年継続して出展しています。
2017年の出展時には、出展者サポートメニューとして展示会当日にブースへ取材に来ていただき、無料で製品PR動画作成の機会をいただけました。中小企業としては非常に助かったなと思っています。
また、さまざまな業種の方と知り合うことができるので、異業種の方がどんな視点で製品を見ているのか、どういう点を気にしているのかというような、新しい発見ができることもあります。

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■目に見えて受注数は伸びた
新価値創造展出展を機に受注数に変化はありましたか
初めて出展したときは、まだ試作機の段階だったので、PRを目的として出展させていただきました。それから3度目の出展でようやく製品を販売できる状態にできたこともあって、来場者の方とお話しさせていただき、代理店であったり、抱き合わせ販売を希望してくれる企業様だったりと、多数のお話をいただいています。
展示会に出展することで、手売りや弊社ホームページ上での販売より、PR効果を感じています。ざっくりですが受注数は初めて出展する前と比べて2倍近くに増やすことができています。

取引の幅は広がりをみせましたか
これまで販売代理店の方やネット販売される卸売関係の方と知り合う機会はありませんでしたが、4度目の出展の際にネット販売をメインとする卸業者の方と知り合うこともできました。

新価値創造展で製品をアピールするために気をつけていることはなんですか
弊社では展示会前にコンセプトカラーを決め、そのカラーに沿ったブース作りを行っています。来場者の目を弊社ブースに向けてもらうような工夫としました。実はこの試みは4度目にして初めてだったのですが、過去3度の出展時と比べてもブースに来ていただける来場者も、受注数もかなり増えました。

今後はどのように展開していきたいと考えていますか
これまでは関西で知る人ぞ知るという製品でしたが、東京開催の新価値創造展出展を契機に関東や東北への販路拡大の道が広がってきました。繋がりを大事にして、製品を切り口に弊社が得意とするプラントメンテナンス、溶接、機械組立といった仕事にも結びつけていきたいと思っています。

-comment-
同製品のもともとのターゲットは製造業だったが、蓋を開けてみると建設業界など他の業界も同様の悩みを抱えていたということに気付けたのは、総合展である新価値創造展に出展し、実際にさまざまな業種の方と対面で話を聞くことができたから。
出展のたびに来場者との新たな出会いや、出展者目線での気付きが得られるのも同展の魅力のひとつだと松本氏は語っていた。

公開日:2018年4月10日

企業情報

ケイ・エイチ工業株式会社

『Speed Scale』は縮尺率が分からなくなった紙媒体の図面の縮尺を三角スケールと電卓を使わずに解決することが出来る商品です。『Speed Scale』があれば、積算業務の時間短縮はもちろん、発注量のミスも無くなり、お客様との打ち合わせ中など、様々なシーンで効率UPを図ることが可能です。

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